うつ病

うつ病が治るまでの期間ってどれくらい?寛解に至った私がお話します

この記事を読むのに必要な時間は約7分です。

こんにちは、サイです。

 

今回はうつ病が寛解に至った私が、「うつ病が治るまでの期間」についてお話します。

 

 

ネットでよく見る「うつ病が治るまでの期間」

うつ病になった際、どれくらいの期間でうつ病が治るのか知りたくて、ネットで調べる人も多くおられると思います。

 

そこで「うつ病 治るまでの期間」で画像検索してみると、下のような図が製薬会社など企業系のホームページからよく出てきます。

Kupfer, D. J.: The Journal of Clinical Psychiatry, 1991, 52, suppl.28, 改変

 

この図は「The Journal of Clinical Psychiatry」という海外の精神医学雑誌に1991年に掲載されていたものを改変した図です。

どうやらそれが30年近く経った今もなお、日本の精神医療のスタンダードの一つとして今なお用いられているようです。

 

さてこの図によると、うつ病は服薬や治療によって6週間から12週間(3ヶ月)で症状がほぼなくなって、正常な状態に戻ると書かれています。

 

サイ
そんなバカな… そんな簡単に健康な状態になんか戻らないよ…

 

みなさんはこの図をみてどのように感じますか?

 

私は自分自身がうつ病になりその後、寛解に至ったという経験をしているからこそ、

ネットでよく見る「うつ病が治るまでの期間」は、必ずしも実状に合ったものではない!!

と思っています。

 

 

ネットでよく見る情報を鵜呑みにすると危険です!

「うつ病が治るまでの期間」の実状

私は、うつ病の治療を始めてから、寛解(正常にかなり近づいたと感じられる状態)に至るまで、3年かかりました。

3ヶ月ではありません、3年です。

 

ただ私一人では、サンプルに乏しいですよね。

しかし、今はありがたいことにSNSなどを使えば、たくさんの個人発信者から情報を得られます。

 

ぜひみなさんも、ツイッターやYouTubeで個人が発信している情報を見てみてください。

 

ツイッターなどで「うつ病 治る 期間」などのキーワードを検索すると、個人の実状をたくさん知ることができます。

 

またYouTubeにも、うつ病が治るまでの期間に関する動画がいくつかアップされています。

それらの動画のコメント欄を見ると、「私は〇年かかったよ」といったコメントが書かれていたりします。

 

そういった個人の発信を見ていくと、私の3年なんて普通の期間で、5年選手・10年選手もゴロゴロいます。

つまりは、うつ病が治るまでの期間なんてそもそもみんな違うし、数年・十数年単位の長い時間を要する人も山ほどいるです。

 

実状は、「これぐらいの期間で治る」というステレオタイプはありません。

 

 

企業系のホームページからの情報を鵜呑みにすると何が危険か?

製薬会社など企業系のホームページで発信されている「うつ病は短い期間でみんな治るよ」という情報を鵜呑みにしてしまうと、次のような問題が発生するおそれもあります。

問題点1:情報と自身の症状とのギャップに苦しんでしまう

問題点2:周囲の人から誤った認識をされるおそれがある

 

問題点1:情報と自身の症状とのギャップに苦しんでしまう

「どれくらいの期間で治るのか」をネットで調べると、多くの人がたどり着くのは企業系のホームページ、つまり「うつ病は3ヶ月ぐらいで治る」という情報です。

 

キツネくん
ちゃんと治療すれば、3ヶ月ぐらいで治るんだ!頑張ろう!

 

でももしも、その通りにならなかったら…?

 

キツネくん
全然よくならないんだけど… ボクがおかしいの?

 

人間、治ると聞いていた・治ると思っていたのにその通りにならないと、本当に心が折れそうになります。

 

情報を鵜呑みにして治るまでの期間を甘々で見積もると、現実とのギャップから本当に痛い目をみてしまいます。

 

 

問題点2:まわりの人から誤った認識を持たれるおそれがある

企業系のホームページを見るのは、うつ病にかかった当事者だけではありません。

家族職場の上司なども、そういった情報を目にする可能性があります。

 

これに関しては自身ではどうしようもありませんが、「うつ病は心の風邪って言うし、少し休めば治るよ」「3か月ぐらいで治るんでしょ?」と思われたり、声をかけられたりする時ほど、周囲との認識の差を感じることはありません。

 

そして何より、自身ですらどれくらいで治るかなんてわからないので、否定や訂正をすることもできませんしね…


ネット検索では、個人発信よりも企業発信の情報が優先されて表示されることが多いです。

そのため残念なことに、普通に検索をかけるだけでは個人発信の「実際に治るまでどれくらいかかったか」という生の情報にたどり着くのは難しいです。

 

もしもうつ病経験者の生の声を聞きたいのであれば、グーグルやヤフーで検索をかけるよりも、ツイッターなどのSNSやYouTubeから情報を集めるのがおすすめです。

 

実体験を元に「うつ病が治るまでの期間」を図にしました

実体験を元に図にしました

さてここまで、下の図の「うつ病が治るまでの期間」は実状とそぐわない、鵜呑みにするのはよくないというと話をしてきました。

では実際はどんな風にうつ病は治っていくのか、私の実体験を元に図にしてみました。

なおこの図は、下園壮太氏著「自衛隊メンタル教官が教えるうつからの脱出」掲載の図を参考にして、自身の体験を加味した変更を一部おこなったものです。

 

 

 

実体験をもとに作成した「うつ病が治るまでの期間」

実体験を元に作成した「うつ病が治るまでの期間」

落ち込み期
疲労が知らない間に蓄積していく。疲労が極限(披露しきった状態)に達するまで。
底期
疲労しきった状態。活動ができない。ひどいときは寝たきり状態になる。
回復期
休養、薬のおかげで、徐々にエネルギーが回復する時期。少しずつ動けるようになる
リハビリ期
ひどいエネルギー低下状態は脱したものの、完全とはいえない状態がかなり長く続く。
傾斜変換点
回復期は毎週何かが回復している感じがある。しかし、リハビリ期は毎日の変化があまり感じられない(傾斜変換点以降)。

引用:下園壮太氏著「自衛隊メンタル教官が教えるうつからの脱出」

 

企業ホームページの図との主な違い

私が経験と書籍の情報を元につくった図と企業系ホームページに出てくる図には、大きく次の相違点があります。

1:回復には波がある

2:完治するとは限らない

3:いつ治るかは誰にも分からない

 

1:回復には波がある

これはうつ病でない人でもちょっと考えれば容易にイメージできると思いますが、うつ病の回復には波があります。

良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、ゆっくり時間をかけて快方に向かっていきます。

 

企業ホームページにある図のように、単純な弧を描いてその後、一直線に回復していくなんてありえません。

 

 

2:完治するとは限らない

時間をかければ正常な状態にかなり近づきますが、完治するとは限りません

 

私自身、寛解して普通に生活できるレベルまで到達しましたが、いくつか未だに治らない症状や時おり顔を出す症状があります。

とりあえず暮らせるので、私は「5年10年経って、いつのまにかそれらの症状が消えてたらラッキーかな」というぐらいの気楽なスタンスでいます。

 

 

3:治るまでの時間は誰にも分からない

企業ホームページの図のように、だれもが一様に3ヶ月で治ったりすることはありません。

いつ治るか、回復期がどれくらいかかるか、リハビリ期がどれくらいかかるかは、自分にも主治医にも誰にも分かりません。

 

あせらず、無理をせず、時間に身を任せるしかないと思っています。

 

 

まとめ -うつ病はいつ治るか分からない、でもきっと治る-

うつ病になると本当に治るのか、治るまでにどれくらいの期間がかかるのか、誰しも知りたくなるものです。

 

しかし、治るまでの期間は人それぞれ。

自分自身にも分からないし、主治医にも誰にも分かりません。

よって、なかなか治らないからといって、あなたが人よりも劣っているわけでも、間違っているわけでもありません

 

また期間の差はあれど、適切な休養と治療をすれば、うつ病は必ず快方に向かっていきます。

 

「完治」するかはこれまた分かりませんが、「寛解」して普通に生活したり、仕事をしたりできるようになります。

あせらずに、途中で心が折れそうになる時もあるかもしれませんが、それでも腐らず地道に治療を続けていくことが重要です。

 

それでは、今回は以上です。

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